余暇ツーリズム学会の概要

入会案内

研究の目的

余暇ツーリズム学会は、類似した面も多く持ちつつも、異なるベクトルで人間の社会的活動を考察する余暇学と観光学を中心として、多様な人間の活動や状態に関して総合的にかつ多角的に検討し、研究を進め、わが国における余暇と観光の将来に寄与するために組織された。

余暇という存在は人間社会とともに古いが、「余暇問題」が社会的に注目を集めるのは、産業社会が誕生し、労働と余暇が明確に仕分けされた近代以降のことである。当初は民衆教化の対象と捉えられた余暇は次第に発展し「レジャー」として生活に位置づき、政府の余暇政策やレジャー産業が出現する。余暇は人間と社会の関連を考える時に見落とすことに出来ないテーマになっている。

他方、ツーリズムの原点である「旅」もまた人類とともに古く、人間の生のあり方を規定し、巡礼のように宗教との結びつきも深かった。旅もまた近代社会の展開の中で産業化され、国を越えた交流が拡大・深化する世界にあって、ツーリズムは文化や政治とも関わる重要な領域になっている。

余暇ツーリズム学会は、余暇学(レジャー・スタディーズ)と観光学を結合し、相互の対話を進め、研究と実践の高次の融合を図り、日本と世界の文化的な相互理解に資することを目的として多彩な研究活動を進めている。

沿革

余暇ツーリズム学会は、日本余暇学会(1973年創立)とツーリズム学会(2001年創立)が2012年6月に東洋大学において統合大会を開いて成立した。それに先立つ2009年から、両学会は「観光・余暇関係諸学会共同大会」において交流を進め、3年余の論議を経て、多くの会員の支持のもとに統合したものである。

日本余暇学会は、当初は社会教育関係者を中心とした研究サロンとして結成され、当時の余暇開発機運の下で活発に活動したが80年代半ばから休眠状態にあった。再建されたのは1996年で立教大学名誉教授だった岡本包冶が会長に就任し、翌年には学会誌「余暇学研究」の第1号を出版した。社会教育の枠を超えて、哲学、社会学、心理学、産業論などの研究者を加えた総合的な余暇研究を展開してきた。瀬沼克彰(桜美林大学)を経て2007年に薗田碩哉(実践女子短大)が会長となり、カルチュラル・スタディーズの手法も取り入れた新たな研究方法の開発に努めてきた。

ツーリズム学会は、新しいリベラルな「観光学」の研究をめざし、東洋大学、日本大学などの教員と関係する実務家が中心となって活動を開始した。初代会長は佐々木宏茂(東洋大学教授・肩書きは当時)、第2代会長は小林徹(長崎国際大学教授)、第3代会長は今防人(日本大学教授)と続き、第4代会長の井上博文(東洋大学教授)のときに、前述した共同大会の推進や日本余暇学会との協力関係を進め、学会の統合に至った。

両学会の統合は、余暇学と観光学それぞれの基盤研究、応用研究の発展を期し、新たな学問領域の創出をも意図して行われた。二つの学会の力が単に足し合わさるのではなく、それぞれのパワーとアイデアが掛け合わさって大きな成果を上げることが期待される。

学会役員

会長 長谷川 惠一 (早稲田大学)
副会長 板津 木綿子 (東京大学)
テイラー 雅子 (大阪学院大学)
常任理事 宮田 安彦 (大妻女子大学)
安宅 真由美 (東洋大学)
八尋 春海(西南女学院大学)
理事 青野 桃子 (大阪成蹊大学)
歌川 光一 (聖路加国際大学)
川澄 厚志 (金沢大学)
金 承珠 (流通科学大学)
鈴木 晶 (別府大学)
寺島 正尚 (神奈川大学)
高橋 進 (東京都立大学)
谷脇 茂樹 (玉川大学)
藤田 知也 (北海学園大学)
監事 森岡 一憲 (広島修道大学)
吉岡 勉 (東洋大学)

会則

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